真夏の
雲ひとつない
正午頃
黄色い花畑に
仰向けに寝転んで
風に肌を撫でられて
鳥の声を遠くに聞きながら
微睡むように
死にたい
…死にたさの内実はこんなもの。
ファンタジーが過ぎる。
でも、本当に、上記のようにして死ぬことは人生における最後の砦。
他に何も成せなくとも、何も守れなくとも、必ず踏み止まらなければならない最終防衛線。
美しいものたちに囲まれて死ぬのだ。
太陽、空、風、花。
憂いのない世界に帰れるという望みが、この世界での支えになる。
「死にたい」は未来永劫の平穏無事を祈る言葉、美しい言葉。
誤解を恐れつつ言うと、毎日死にたい。
祈り、信じる。
医学的な死とはまた別の話。